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死をも覚悟した!?急性膵炎の発症から治療までの体験談

【発症日】急性膵炎は何の前触れもなく突然来る!

ある週末の晩、普段にように食事をすませお酒を飲んだ後、深夜12時くらいにそろそろ寝ようかという時に、急に激痛が上腹部を襲いました。今までに感じたことのない痛みに耐えながら、安静にしていましたが全く改善せず、その後嘔吐もしました。

すぐに痛みは治るだろうと横になりましたが、1時間が経ち、2時間が経っても痛みは一向に収まらず、さらに痛みは強く重くなる一方でした。

病院へ行こうと思ってもすでに深夜ですし、最初は胃の痛みかと思ったので、家にあった胃薬を飲みましたが、症状は全く改善しませんでした。時々痛みが激しすぎて冷や汗が出ることもありました。

最終手段として救急車を呼ぼうとも思いましたが救急車を呼ぶのはなぜか抵抗がありましたので、病院の受付開始の午前9時まで一睡もできないまま痛みに耐え続けました。(今思えば素直に救急車を呼ぶべきでしたと後悔しています… 。)

朝イチで近所の消化器内科を受診

午前9時になり、近所の消化器内科をすぐに受診しました。僕自身これまでにあまり病院に行ったことがなく、最初はどの病院に行けばいいかも分からず、最寄りの内科を受診しようと思っていましたが、妻の助言により消化器内科を受診することにしました。

少し待って自分の順番が来たので、医師に胃の痛みを訴えると検査をすることになり、採血・腹部エコー・胸部レントゲン・CTを受けました。

診断結果は小腸周辺の炎症が激しいが、 CTの画像では判断がつかないという事で、近くの総合病院への紹介状をもらい、すぐに向かう事となりました。この時、病院側がタクシーを手配しようとしてくれたのですが、一旦家に戻り、仕事の連絡がしたかったので、自転車で家へ戻り、それから近くの総合病院へと向かいました。

医師の紹介状で総合病院へ

総合病院で受付を済ませて午後12時になり、医師の診察を受けると先程のCTの画像ではやはり原因を判断しづらいとの事で、造影CTと、再度採血腹部エコーを受けました。この造影CTは造影剤というものを点滴して、CT画像を撮影するものなのですが、通常のCT画像よりはるかに鮮明で見やすいものでした。

検査の結果、医師から中等症急性膵炎と診断されました。

急性膵炎とは

膵臓の急性炎症で、膵臓の消化液が異常に活性化して膵臓自身を消化して、他の臓器へも影響する炎症です。主な症状としては上腹部の痛みや吐き気、背中の痛みがあり、原因は主にアルコールと胆石ですが、原因不明もあるようです。重症の急性膵炎の場合は合併症から多臓器不全になり死に至る場合もあるようです。

僕自身はここ最近特にお酒の量が増えたという事はなく、周りの人と比べて飲むほうだった事もあり、アルコールに起因するものだと言われました。また、膵臓の主膵管(膵臓の中にある太い管)に影があると言われ、これも後日検査することとなりました。

ちなみに発症前の最後の飲酒はビール(350ml)2本、ハイボール(500ml)2本、最後にウイスキー(30ml)で、自分にとっては普段の飲酒量でした。

医師にこの後どう治療するのか聞くと即入院と言われ、一時帰宅も許可が出ず、そのまま入院手続きをしてから10分後にはベッドで点滴となりました。

生まれてはじめての入院生活

まさか朝に受診した病院から総合病院へ行き、そのまま家に帰ることなく、即入院となると少し気分的に落ち込んでしまいますが、健康が第一ですので仕方がありません。これまで手術や入院など一切経験したことない僕ですが、いい経験になるだろうと前向きに考え入院生活へと入りました。また、病院は自宅から徒歩5分と、家族のサポートも受けやすいので、安心して入院できました。

【1日目〜3日目】絶食での治療

最初の3日間は絶食です。ひたすら大量の点滴を打つので、排尿も頻繁になります。これにより膵臓を休ませて膵液を分泌させない事で、炎症を抑えるようです。

痛みについては痛み止めの点滴もお願いしたので、発症時の強烈な痛みは少しずつ治りましたが、それでも上腹部には常に鈍痛がありました。

食事に関しては4日目から重湯や三分粥+ペースト状の食物が提供されるのですが、それでも食欲はあまりありませんでした。

【3日目〜10日目】定期的な血液検査で経過を観察

入院中は基本的に24時間の点滴と2日おきくらいの採血になり、血液検査のデータから膵臓の状態をチェックするようです。特にCRP(炎症反応)、白血球、アミラーゼなどの膵臓に関する値を確認し、経過を確認しました。

CRP

細菌感染症などで体の中で炎症が起きたり、組織が破壊されると血液中のCRPが上がります。正常な血液のには微量にしかないのですが、急性膵炎になって数値がかなり跳ね上がっていました。

白血球

身体に細菌が侵入したりしたときの免疫の働きをしますが、身体のどこかに細菌が入ったり、炎症を起こすと数値が高くなります。

アミラーゼ

膵臓から十二指腸に分泌される消化酵素で、でんぷん(糖質)を糖に分解します。膵臓の細胞に存在しているので、炎症が起こると血液中に流れます。この数値もかなり高いものでした。

日数が経過するとCRP(炎症反応)、白血球、アミラーゼのそれぞれの数値が下がっていきました。それに伴い食事も五分粥から普通のご飯になり、通常の食事となりました。

この頃は上腹部の痛みはほとんどなく、体調も良くなっていくのを感じていました。軽症の急性膵炎なら1週間から2週間で退院できるとネットの記事を見ていたので、僕もそろそろかなと楽観的に考えていました….が….。

【1114日目】精密検査を受け、膵臓に詰まりが見つかる

初回の造影CTの時から指摘されていた膵臓の主膵管(膵臓の中にある太い管)に影が見られるという事で、MRIEUS(超音波内視鏡検査)ERCP (内視鏡的胆管膵管造影)の3つの検査を受けました。

検査自体は数日に分けて行われ、麻酔などが使われるので、痛みもほとんどなく感覚としてはスムーズに検査を受けることができました。

MRIとは

磁力と電磁波の力によって、全身の臓器や血管を断面像で撮影する精度の高い検査。

EUS(超音波内視鏡検査)

内視鏡の先端に搭載された超音波(エコー)で検査します。普通の体外から超音波(エコー)検査より、内視鏡で内部からより近くで検査できるので、より詳細な検査ができます。

ERCP (内視鏡的胆管膵管造影)

内視鏡を使って小さなチューブを膵管の中に挿入し、造影剤を注入して膵管をX線撮影する検査です。僕の場合はこのときにチューブから膵液を採取して細胞診(後述)が行われました。また、稀ですが5〜7%の人がこの検査の合併症として膵炎を起こす可能性があるそうです。

検査の結果、医師から

膵臓の主膵管に細胞か腫瘍のような塊があり、主膵管の流れをせき止めている

と言われました。医師の説明によると内視鏡でもその塊が何かというのは正確には把握できていないようで、まずその組織が何であるかを判断するために「細胞診」をする事となりました。

【15日〜23日目】膵液を採取して細胞診

細胞診とは

体内の細胞を採取して顕微鏡で観察し、正常なものと比較する検査。一般的にがんの有無を検査することが多いようです。

膵臓の主膵管に詰まりがあるという事で先程のERCP (内視鏡的胆管膵管造影)で膵臓の主膵管に細いチューブを入れ、それを鼻を通して体外に出し採取される膵液を複数回採取して細胞診をしていきました。(内視鏡的経鼻膵管ドレナージ

定期的に病室に訪れて、膵液を採取する医師に「チューブ入っているからこのまま詰まりが自然に取れちゃったらいいですね〜」なんて事を言って自分にポジティブになれるようにもしていました。

ただ、ここで僕が思ったのは細胞診をするという事は最悪「膵臓がん」も可能性としてあるという事です。医師に細かく質問するのもなかなか怖く、検査の結果を待つしかありませんでした。ネットで調べると膵臓がんは難治のがんでもあり、膵臓がんが見つかったとしても既にステージ3・4だという情報もありました。また、あのアップルのスティーブ・ジョブズの死因でもあります。

細胞診の結果が出るまでは最悪の事態を想像したりして、この時はさすがに死をも覚悟しました。今後の人生で過ごすはずであった家族との時間自分が無くなる恐怖、様々な感情が込み上げてきたりもしました。

そして数日….膵臓の膵液を採取して検査する「細胞診」を続けた結果….

悪性ではないと診断が出ました!

この時は本当に嬉しかったです。前日まで屍のような精神状態になる事もあったで、僕にとっては喜びでしかなかったです。

【2426日目】なぜか主膵管の詰まりがなくなっていた

この後、詰まり部分の処理を行おうと再度、ERCP (内視鏡的胆管膵管造影)の検査を受けたところ、何と膵臓の主膵管(膵臓の中にある太い管)詰まりが消えていることが判明したのです。医師としても消えた理由はわからないようですが、細かくなって膵液と流れて行った可能性があると言っていました。

僕が言っていた「チューブ入っているからこのまま詰まりが自然に取れちゃったらいいですね〜」が現実のものとなったのです。

【27日目】無事退院!

入院から約1ヶ月かかりましたが、担当の医師・看護師さんの手厚い治療と看護により無事退院することができました。本当に感謝です。何より家へ戻れるというのが最高の喜びです!

さいごに

急性膵炎はアルコールや胆石が主な原因ですが、原因不明の場合もあり誰にでも起こりうるものだと思います。特にアルコールを毎日飲んでいて、休肝日も無いような人は特にリスクが高いと言えると思います。

急性膵炎になった僕が言うのも何ですが、アルコールは適量として、休肝日を設けましょう。感覚としては普段自分のために頑張ってくれている内臓たちにも休日をあげるという感じです。

入院・治療は時間的・精神的・金銭的にも負担がありますし、普段の生活を見直す事、要は自分の意思ひとつで大切なものを失わなくて済むのであれば今後はしっかりと考えて努力していきたいと思いました。

今回の僕の体験が皆様の参考になれば幸いです。

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