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Illustratorでの水滴表現は意外とカンタン!
デザイン制作で水・液体・透明感の表現をするシーンは色々とあると思います。デザインで水・液体・透明感の表現をする場合、写実的な写真を使用する事が多いかと思いますが、Illustratorで作成することにより、自由度が高く汎用性のあるデザイン素材として活用できるので、様々なデザインで応用ができると思います。
※本チュートリアルはCC2020を使用しています。
デザイン完成イメージ
例えば以下のように天然水のイメージのラベルやポスター・チラシなどのタイトルバックのような活用が一例として考えられます。
今回はこのイメージを制作していきましょう。
楕円形ツールで水滴の輪郭を描く
Illustratorのツールバーから「楕円形ツール」選択し、適当な大きさで楕円を描き、水滴のオブジェクトを作成、この時塗りは「白」、線は「なし」にしておきます。
その後、メニューから「効果」→「スタイライズ」→「光彩(内側)」で上記のように色を設定していきます。色は「#71b7ea」にします。
色は「塗り」じゃなくて、光彩(内側)でつけるんだね。
水滴にドロップシャドウをかけて立体感を演出
次は水滴オブジェクトに「効果」→「スタイライズ」→「ドロップシャドウ」を適用して上図のように設定します。色は「#5992b5」にします。するとオブジェクトの下に影が作成できます。
立体感が出ると印象がガラッと変わるね。
ドロップシャドウはIllustratorの「効果」メニューの中でもよく使う効果だから覚えておくといいよ。
水滴のアピアランスを確認
現時点でアピアランスパネルが上記のような状態になっていると思いますので、ここで確認しておきましょう。「塗り」に対して「光彩(内側)」と「ドロップシャドウ」の二つが適用されている状態です。
アピアランスは非破壊でオブジェクトの外観を変えれるし、アピアランスパネルから簡単に数値を変更できるから便利なんだ。
水滴に光の反射を作成して追加する
水滴のオブジェクトが完成したら、光の反射表現を加えていきましょう。
まずは上図左のように楕円形ツールで楕円を描いたら、「効果」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」を適用します。
さらに、ペンツールで三日月形状を描いて、先程と同様に「効果」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」を適用します。
二つの反射のオブジェクトを上図のように水滴オブジェクトの上部と下部に重ねて、位置などを調整します。
透明度を設定して水滴オブジェクトの完成!
最後に水滴のオブジェクトのみ選択して、「透明パネル」から不透明度を70%にして完成です!
通常であればこれで水滴オブジェクトの完成なのですが、これでは形状が単純すぎるので、さらに水滴らしさを演出する効果を与えていきたいと思います。
水滴表現のバリエーション:変形
Illustratorのメニューから「オブジェエクト」→「エンベロープ」→「ワープで作成…」を選ぶと上図のようなダイアログが表示されるので、「スタイル」から色々試してみましょう。
設定の「カーブ」や変形の「水平方向」「垂直方向」を少し変更するだけで、以下のように様々な形状に変形することができます。
「オブジェクト」メニューのエンベロープはオブジェクトの変形を数値で指定できるから便利だよ。
水滴表現のバリエーション:半透明
次に水滴が流れるような表現を作成していきます。この場合、水滴オブジェクトの上部をグラデーションで透明にすると水滴の流れが表現できます。これをIllustratorの透明パネルから作成していきます。
まずマスク対象の「水滴」オブジェクトと、それと同等の大きさの「白黒グラデーション」オブジェクトを用意して、二つのオブジェクトを重ねます。
その後、「透明」パネルから「マスク作成」ボタンをクリックすると上部が滑らかにマスクされます。また、グラデーションの加減は「透明」パネルから何度でも調整可能です。
マスクの調整をするには透明パネルの白黒グラデーションアイコンをクリックする事で「マスク編集状態」になりマスク編集が可能になりますが、マスクの編集が終わったら、「通常の状態」に戻しましょう。これを戻さないとアートボードのオブジェクトが選択できません。
Illustratorで透明な水滴の表現まとめ
今回はIllustratorを使用して、透明な水滴オブジェクトの制作をしました。今回出てきた「エンベロープ」や「透明」パネルのマスクなどはとてもよく使う効果ですので、ぜひ覚えておきましょう。
※Illustrator素材は商用利用も可能ですので、ご自由にご利用ください。