目次
なぜキャラクターが必要なのか?
キャラクター制作を依頼する場合、まず「なぜキャラクターが必要なのか?」「キャラクターが適切なのか?」を考えてみるといいと思います。
例えば自社の商品・サービスのPRやブランディングなどでキャラクター制作を考える場合、シンボルマークやロゴなどの方がよりそのブランドを表現するのに適している場合があるからです。
商品・サービスの求める方向性を考える
親しみや愛着を求めるのであればキャラクターが適していると思いますが、美しさや高級感を求めるのであればロゴマークなどの方が表現しやすい場合もあります。
日本は世界的にみても幅広い世代にキャラクターが受け入れられているので、基本的には多くの業種でのキャラクター活用が期待できます。また、近年では日本以外の国でもキャラクターでのブランディングは一般的になっています。
このようにキャラクター制作を依頼する前にまずキャラクターの必要性を考えてみるのもいいかもしれません。
キャラクターの効果とは?
キャラクターの主な効果としては認知・販売促進・イメージアップなどがあります。キャラクターは特にコミュニケーション能力に優れていますので、グッズにしてお客様に配布したり、SNSなどのナビゲーターとしてお客様とスムーズなコミュニケーションがとれます。
認知効果
広告表現などにキャラクターを活用する事で、サービス・商品の認知を高めます。
販売促進効果
キャンペーンやイベントにキャラクター価値を活用する事で、販促効果の推進力となります。
イメージアップ効果
商品やサービスの既存イメージをキャラクターを活用して、より良いイメージを付与できます。
また、キャラクターは商品・サービスをデザインに盛り込み体現できますので、他社との差別化を図り、オリジナリティを出せるメリットもあります。
キャラクターのターゲットの設定とは?
キャラクターには様々なターゲットを設定することができます。性別・世代・職業・趣味・興味などいろいろなアプローチができ、より魅力的で効果的な存在になります。
キャラクターは感情を持った存在ですので、幅広いターゲットに訴求できます。キャラクター制作を依頼する前には商品やサービスに適したターゲットを設定し、キャラクターをデザインする業者に伝えましょう。
ターゲット設定は複数でも問題ないのですが、より絞った方が効果が期待できると思います。
ターゲット設定例
あくまで例ですが、ターゲット設定をするだけで、以下のようにイメージや方向性が固まり、依頼イメージに近いものになるでしょう。
- かわいい女の子キャラクター
- 瞳が大きく、舌を少し出している
- スイーツがデザインされたカバンを持っている
- 明るく淡い色使い
- 暖色系がキーカラー
- 元気で活発なキャラクター
- 動きやすい服装
- ボールなどの運動する道具を持っている
- ポーズは腕を上げてジャンプ
- 青色や緑色などフレッシュなカラーリング
- かわいい動物キャラクター
- 優しい表情
- 落ち着いた配色
- サービス・施設を案内するポージング
- 2頭身前後
上記はあくまで一例ですが、ターゲット設定はキャラクターの仕上がり、品質に大きく関わりますので、極力キャラクター制作業者に依頼する際に伝えるようにしましょう。
もしターゲット設定がよく分からなくても商品・サービスの特性を伝えればキャラクターデザイナー側でターゲット設定を提案してくれる場合もあるので、ぜひ相談してみましょう。
キャラクター制作業者に依頼する
キャラクターの必要性や目的が決まったら、キャラクター制作ができる依頼先を探しましょう。一番簡単な方法はインターネットで依頼先を探す事です。
キャラクターやイラスト制作業者は法人もありますが、個人のフリーランスも多いです。法人と個人では依頼のしやすさ、費用、納期など色々と違いがありますので、じっくり検討して依頼先を決めましょう。
キャラクターイメージの伝え方
キャラクターイメージの依頼方法・伝え方は基本的には自由ですが、イメージや方向性が明確である場合と明確でない場合では費用や納期も大きく変わってきますので、依頼時に考慮しておいた方がいいでしょう。
イメージ・方向性が明確である
提案されるキャラクターデザインに大きなズレがなく、依頼者のイメージに近いキャラクターが少ない納期・費用で完成しやすい。
イメージ・方向性が明確でない
提案されるキャラクターデザインは様々なコンセプト・タッチで制作。選考・選定にはある程度時間がかかり、修正・追加費用も大きくなりがち。
キャラクターデザインを依頼する側にとっては「キャラクターはデザイナー側でコンセプトから自由に提案して欲しい」との想いもあるかと思いますが、ある程度の方向性も決めつつ、依頼者側の希望・要望も加えたキャラクターが満足のいくキャラクターを制作するポイントだと思います。
依頼時にイメージが固まっていない場合
もちろんイメージも何もない状態で依頼したい場合もあるかと思うので、その場合はなぜキャラクターが必要になったかだけでも伝えて提案をしてもらうのもいいでしょう。ただし、納期や費用の面を考慮しておいた方がいいでしょう。
依頼先に資料や原稿などを送る
依頼先が決定したら、キャラクター制作に関する内容を送らなければなりません。原稿・資料・イメージ図・参考画像などさまざまなものが考えられますが、しっかりと資料にまとめたものでも、箇条書きや手書きなどの資料でも基本的には対応してくれると思います。
どのように活用し、どんな効果を期待するのか?
キャラクターは制作しただけでは効果は期待できません。キャラクターが完成したら、どのように活用すれば効果的なのでしょう?
キャラクター活用例
キャラクターの活用はいろいろなものが考えられますが、一例としてご紹介します。
広告(ウェブサイト・印刷物)など
一番活用しやすいのが広告であるウェブサイトや印刷物になります。商品・サービスのアイキャッチや案内役など商品・サービスに関連づけることにより認知度を上げます。
グッズなど
ぬいぐるみ・フィギュア・キーホルダーなど、キャラクターをメインとした商品を作成し、配布用やシンボルとして活用する。店舗などの場合は大型のディスプレイとしても使用できます。(ぬいぐるみやフィギュア制作は最低ロットがあるので、コスト的には大きくなります)
LINEスタンプなど
キャラクターをLINEスタンプとして展開することでお客様のコミュニケーションツールとして使用してもらい、キャラクター(商品・サービス)の存在を身近に感じてもらうことができます。
SNSのマスコットキャラクター
SNSの企業アカウントなどのキャラクターとして、日々発信してもらうことでお客様とSNSを通してコニュニケーションを深めて情報を受け取りやすい環境が構築できます。
ノベルティなど
お客様などに配布するグッズに印刷することで「キャラクター 」= 「商品・サービス」と認知してもらうことができます。またグッズは消費されるものより、長く使えるものの方がより効果的だと思います。(例:ティッシュ・うちわより、ボールペン・ゴルフボールなど)
費用はどのくらいかかるのか?
キャラクター制作費用は依頼先によって様々です。費用は特に制作の内容によって大きく変わるので、以下の点を確認して予算に合った業者にキャラクター制作を依頼しましょう。
キャラクター制作費の内容
- デザイン案の数は?
- 修正回数はどのくらい?
- オリジナルデータはもらえる?
- キャラクターマニュアルはある?
- 完成後に修正やポーズ追加はできる?
- 著作権譲渡は対応している?
上記のポイントをキャラクター制作業者に事前に確認し、他業者と内容・費用を比較して依頼するのがいいでしょう。
簡単に言うとキャラクターの説明書になっていて、キャラクターデータを不特定多数の業者に渡す際のガイドラインとなっています。キャラクターの使用方法や禁止事項が明記されていますので、キャラクターイメージの保持や統一性に必要なものになります。
著作権について
著作権とは知的財産権の一つで、著作者の利益を守る権利です。著作権は著作物を制作すると自動で発生しますので、基本的にキャラクター制作業者のものになります。
著作権には「著作財産権」と「著作人格権」があり、「著作財産権」は譲渡が可能となっています。
キャラクターが納品され、その後キャラクターを活用していく上で、どういった使い方がOKで何がNGなのかは確認しておいた方がいいでしょう。著作権の扱いはキャラクター制作業者によって様々ですので、一度相談しておく事をおすすめます。
また、著作権譲渡を希望する場合は契約書や書面などで明確に証明できるものを業者に用意してもらいましょう。口頭やメール文章のみでは万一の場合不安が残ります。
あまり一般には広く理解されていませんが、イラストやキャラクターの費用は「制作費」+「使用権」となっていることが多く、著作権は制作者のものになります。
費用を払った側がどんな用途でも自由に使用していいという事ではありませんので、当初の使用として認められた目的以外の使用をすると著作権侵害などにあたる場合があるので確認や注意が必要です。
キャラクター制作依頼のポイントまとめ
今回はキャラクター制作依頼のポイントについてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
キャラクター制作を依頼する際にはまずキャラクターの目的を考えて、必要であれば希望に合ったキャラクター制作業者に依頼してみましょう。必ず業者にお願いしなくても、社内で公募し、仕上げのみを業者に頼むのも社員の想いなどがキャラクターに反映されて、とてもいいと思います。
業者によって制作内容・範囲が異なりますので、デザイン案数、費用、著作権、納期などいろいろなポイントから納得のできる業者を選んでキャラクター制作をお願いしてみましょう。