Illustrator

【初心者向】ベジェ曲線をマスターしよう (1)

イラストレーターといえばベジェ曲線

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今回はイラストレーターの大きな特徴ともいえる「ベジェ曲線」をマスターしましょう。イラストレーター初心者の方はソフトを学習するにあたり、このベジェ曲線がひとつの難関になるかと思われます。僕もイラストレーターを長年使用していますが、最初は全く慣れず苦労もしました。しかし、ベジェを極めればどんな線でも描けるといっても過言ではありませんので、この機会に是非覚えてしまいましょう。ベジェ曲線の学習に関しては様々なサイトにチュートリアルがあり方法も多様ですが、今回は分りやすいムービーを交えながら、僕なりの方法で進めていきたいと思います。
※本チュートリアルはillustratorCC2015を使用しています。

まずはベジェ曲線の構成を理解しよう!

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ベジェ曲線は主に「セグメント」、「アンカーポイント」、「ハンドル」の3つで成り立っており、これらをまとめて「パス」と呼びます。上図のように(1)の点が始点となり、(2)の真ん中の点を経由して(3)の右の点で終わり、半円の線を描いた事になります。ハンドルは真ん中のアンカーポイントから伸びるセグメントを制御するものとなります。
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ベジェ曲線の考え方としてはセグメントは線のようなもの、アンカーポイントは線をつなぐ中継点となり、ハンドルは線の方向を決める案内役のような感じだと思います。こういった考え方を踏まえて実際にベジェ曲線を使ってパスを描いていきましょう。

直線を描いてみよう

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まずは一番初歩的な「直線」を描いてみましょう。イラストレーターのツールボックス(上図左のグレーのボックス)の上から5番目、ペン先のマーク(ペンツール)をクリックしてから白いアートボード(キャンバス部分)に移動し、クリックしてみましょう。すると青い点が描かれますので、その後【SHIFT】キーを押しながらカーソルを横にずらして再度クリックします。これで横の直線が完成です。ちなみに【SHIFT】キーを押しながら線を描くと45°の角度にスナップするので、きれいな直線が簡単に描けます。
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何も線がでてないという方はイラストレーター右にあるカラーというパネルをチェックしてみてください。ここに色が設定されていないと透明の線ですので、色を設定してあげましょう。黒でもいいですが、RGBのスライダー(小さい上矢印マーク)をそれぞれ左右に移動させてお好みの色を選ぶのもいいでしょう。

曲線を描いてみよう

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「直線」は比較的簡単に描けたと思います。しかしこの曲線がベジェ曲線といわれる最も重要なポイントであり、しっかりマスターしておくべき技術になります。最初にも述べましたが、ベジェを極めればどんな線でも描けますので、頑張って練習しましょう。また、ベジェを描く際にはいつでも【Command/Ctrl】+Z(取り消し)して、自分の思い通りに描けるよう何度でも挑戦しましょう。
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ではまず上図のように半円を描いていきましょう。流れとしては(1)をクリックして、中央上部の位置でクリックして右にドラッグし、さらに右下でクリックで完成です。なかなか図で説明しても分かりにくいかと思いますので、以下の動画をご覧いただければ分りやすいかと思います。ドラッグする事でハンドルを出して、方向とカーブを決めているのが分かるかと思います。それでは直線と曲線について動画で確認していきましょう。

パスをキレイに描くコツとしては、なるべく少ないアンカーポイントで描く事です。アンカーポイントが多いと美しい曲線にはなりません。

曲線でいろいろなものをトレースしよう

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次は曲線で図形をトレースしてみましょう。ベジェ曲線を習得する上で一番大切なのは何度もパスを描いて慣れる事ですが、僕が一番効率のいい練習法と思うのはトレースです。トレースするものは文字でもイラストでも写真でも輪郭がはっきりしたものであれば何でも構いません。ちなみに僕がベジェ習得したのはデザイン事務所で新人の頃、ひたすらロゴトレースや写真のマスクをパスで作成した事でマスターしました。今回は簡単な図形をトレースしてみましょう。やはり図では分かりにくいので、以下の動画でトレースの流れをご覧いただくと分りやすいかと思います。

いかがでしたでしょうか?若干ずれてダイレクト選択ツール(白い矢印)で修正した箇所もありましたが、ベジェは描いたあとでも何度でも修正できるので、1回できれいな線が描けなくでも心配いりません。パスの操作には修正するためのツールもありますので、後に学習していきましょう。

直線と曲線で線を描いてみよう

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これまでは直線、曲線と学習しましたが、今回は両方を連続で描く方法を学習しましょう。実は上記の動画のトレース練習で、一番最初に描いた丸い星型の作例でも若干使用したテクニックですが、ハンドルの長さを調整する事でアンカーポイントから次に描くパスを制御する方法を学習します。また、パスの描き方は同じ形状でも複数方法があると思うので、自分のやりやすい方法でいいかと思います。例えば上図の上段は僕の普段の描き方ですが、一般的には下段かな〜とも思ったりします。ではまたまた動画でパスの描き方をご覧ください。

パスはアンカーポイントを2回クリックする事でハンドルをリセットするような事も可能ですので、自分のパスの描き方をみつけてみてください。動画では練習の後、直線と曲線を使った作例も収録しており、ここではツールバーの上から2番目にある「ダイレクト選択ツール」を使用して、パスの修正も行っています。「ダイレクト選択ツール」は一度描いたパスのセグメント・アンカーポイント・ハンドルを編集できるペンツールとはセットで使用するツールですので、是非積極的に使用しましょう。

〈番外編〉パスをもっと描きやすくしたい!

僕は基本的に使用しませんが、illustratorCC2014から搭載された「ラバーバンド」というベジェ曲線のガイドを表示する機能が搭載されています。ベテランの方は邪魔に思うかもしれませんが、初心者にとってはパスを描く手助けになるかもしれませんので、ご紹介しておきます。
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上図のようにillustratorの「環境設定」→「選択範囲・アンカー表示」を開いて「ラバーバンドを有効にする対象」のペンツールにチェックをいれます。これでペンツールを使用する際に、ペン先にガイドが表示されます。これによってあらかじめどんなパスが描けるか分かるので、人によっては使いやすいかと思います。

ラバーバンドを有効にするとベジェ曲線がペン先にうにうについてくるのが分かると思います。こちらの方が使いやすい!という方は是非試してみてください。

今回はベジェ曲線の構成要素と描き方を学びましたが、いかがでしたでしょうか?ベジェ曲線上達の秘訣はとにかく慣れですので、トレースの伴う制作作業を重ねれば誰でも上達しますので、頑張ってマスターしましょう!
トレースの練習用にサンプルファイルを用意いたしましたので、ダウンロードしてみてください。
次回はさらなる上達のため、トレースの練習を主にご紹介していきます。

※サンプルファイルは制作の参考としてのご利用のみでお願いいたします。

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